2005年08月01日

【書評】マラケシュ心中

対等な関係のまま、いつまでも離れずに、この世で最も美しい友になりましょう。

タイトルに惹かれて衝動買いした一冊。
なぜ、引かれたか?おいらがいったことある場所だからさ。
ファンの方には申し訳ないことだけど、この作者のことをまったく知らずに、当然他の作品含め初読ですよ。
4062750910マラケシュ心中
中山 可穂

講談社 2005-05
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で、最初に思ったこと。
「わーお、ビアンですかぃ。どうだろう、とっつけるのかな?」
という大きな不安。

後々まで読んでいくと、そんなことは本質ではなく、むしろ女性が描く女性同士の純愛という状況が、この物語に深みを与えてるのは間違いないところ。
多分、オトコが主人公だったらこの展開はありえないし、この葛藤もありえないし、だからこそこの作品に価値があると感じられることがとっても不思議で気持ちいいですな。


自分にとって新しいジャンルですので、なんとなく正しい判断が下しにくいです。が、あえて読後感をたとえると、夏場の寝汗のように邪魔くさく、それでいてそのほてりを覚ましたときに得られる爽快感があるんですよねぇ。
登場人物がさくっと不幸になりすぎとかいくつか気になった点を除くと、だけど。
まぁそれもきっと先にあげた状況がなせる一種の混乱と視野狭窄がもたらしたものだと思いますし、きっとアレ以外のラストをあのキャラクタに与えることはできなかったでしょう。微妙な狂気が全編通しての魅力だというのもわかる気がします。

……重たいけど。

作品の本質と違うところに触れると、モロッコ人悪く書きすぎ(笑)
あの雑多で人を舐めくさって、でもたくましく生きてる猥雑さがあの国の人々の魅力なんですよ。
ジャマ・エル・フナ広場とか、フェズのメディナとか。

ただ、それを魅力と捕らえるか、あるいはわずらわしいものと捕らえるかは当然その人しだいなわけで。
この物語の主人公たちには本当に邪魔だっただろうなぁ。
そしてお互い(の内側)に依存してしまうよな、あの空気の下では。
あの感覚を醸成するためには、確かにあの国は理想的なのかもしれません。

結局○○できてないじゃん、とか突っ込みどころは多いし、感情移入できない人には徹底的にできない作品だろうな、と思いましたね。
う〜ん、おいらには正直重過ぎました。ツライです、これ。

posted by MARS at 17:34 | Comment(1) | TrackBack(1) |
この記事へのコメント
なつかヒィ〜(>_<)
ってか、コメント書いてないでEpi送れってか?
Posted by すん助 at 2005年08月01日 20:59
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マラケシュ心中
Excerpt: 山本周五郎賞作家、中山可穂著の「マラケシュ心中」を読みました。 オビの、 「愛は、極めねばなりません。極めたら死なねばなりません。」 に惹かれて衝動買いしました。 失恋の折、ワタシの愛は生ぬるい..
Weblog: おんなを生きる
Tracked: 2005-08-20 10:52
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